No. 169 義足の骨格構造(内骨格と外骨格)

義足の各パーツをつなぎ合わせるフレーム構造には、外骨格と内骨格構造のふたつがあります。外骨格構造はソケットから下へと硬質のプラスチックであしの外観構造を作成し内部を軽量の素材で埋めたものです。この構造は最近あまり使われなくなっていますが、体重の重い患者で強度が必要な場合には有効かもしれません。このタイプのフレームのもうひとつの利点は、硬い外装シェルが非常に耐久性があり、過酷な環境でも大丈夫なことです。この構造の主な欠点は、重いこと、使える足と膝の部品が制限されること、そして完成した後の調整や部品の交換が制限されることです。

最近の義足はほとんどが内骨格構造です。パイロンと呼ばれるパイプ状の部品で各部品をつなげます。内骨格構造の義足は軽く、モジュール式になっています。多くの内骨格システムでは、カーボンファイバーやチタン製のパイロンが用いられており、スチール製のパイロンよりもさらに軽量になっています。内骨格構造の義足は調整が簡単で、矢状面と冠状面の両方で、角度や位置を調整可能です。必要ならば義足の長さも調整できます。また内骨格構造はその上から柔らかいリアルな外観のカバーを取り付けることもできます。