ミニレクチャー No. 102 巻き爪の対処法

巻き爪の対処方法

「巻き爪」、専門用語では「陥入爪」といいます。老若男女誰にでも起こります。原因はさまざまですが、高齢者の場合は十分に足のゆびに体重がかからないことが原因のひとつにあります。本来、足の爪は体重がかかることで平らになる方向に力が加わりますので、爪は巻きつきません。ところが、高齢になり、立って歩く時間が減ると、その力が加わらなくなり爪は丸くなってきます。また、立っていても足先に体重が乗っていない後方重心の立ち方になっている高齢者も少なくありません(極端な例がパーキンソニズムによる後方重心です)。

予防のためには正しい爪の切り方を行うことが大事です。いわゆるスクエアカットです。そして適切な靴選びと、足趾への荷重や足趾の運動を行い、足趾を使えるようにすることが大事です。

また巻き爪の初期対応としてはテーピング法が有効です。爪が食い込んでいる皮膚を引っ張る様にテーピングを行い、痛みの軽減を図ります。それでもダメなら、爪を深く切ることで一時的な除痛になりますが、繰り返していると病態を悪化させるため、長期的な治療のためには専門医の受診が必要になるかもしれません。