ミニレクチャー No. 27 急変対応:救急カートの中身は?

急変対応:救急カートの中身は?

 

回復期病棟では急変はそれほど多くは起こりません。だからこそ、準備やシミュレーションなど普段から対策をしておかないと、いざという時に動けなくなってしまいます。救急カートの中にある薬剤のうち重要なものについて説明します。

 

  • ジアゼパム5mg 1ml/A・・・てんかん重積発作のとき、5~10mgを1分以上かけて投与。3分ごとに20mgまで反復可、静脈確保困難な場合は注腸も可
  • ジゴシン0.25mg 1ml/A・・・頻脈性心房細動を伴う急性の心不全の時、1回0.25~0.5mgを2~4時間毎に静注
  • 注射用キシロカイン2% 5ml/A=100mg・・・心室細動や無脈性心室頻拍時の薬物的除細動に1回1~1.5mg/kg静注。ただし第一選択はボスミンであり、ボスミン投与後も持続する場合に考慮
  • ボスミン1mg 1ml/1A・・・心停止時の第一選択薬、CPRしながら1回1mgを3~5分おきに静注
  • 塩酸ドパミン注キット200 200ml/袋・・・急性循環不全(ショック)の時に、1~3μg/kg/分から開始して、20まで増量可 

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  • ソルデム3A 200、500、1000ml・・・いわゆる維持液
  • ラクトリンゲル500ml・・・細胞外液
  • KN1号500ml・・・いわゆる開始液、カリウムが入っていない
  • 50%ブドウ糖液20ml・・・低血糖
  • ソル・コーテフ100mg/V・・・敗血症性ショックや副腎クリーゼの時
  • エリーテン注10mg 2ml/A・・・制吐剤として、15分以上かけて静注
  • フロセミド20mg 2ml/A・・・心不全
  • ニトロペン舌下錠0.3mg・・・狭心症