ミニレクチャー No. 4 回復期リハビリテーション病棟の対象患者は?

回復期リハビリテーション病棟の対象患者は?

 

回復期リハ病棟の対象者は決まっています。脳卒中や脊髄損傷などの脳神経系の病気、大きな骨の骨折の手術後の人、外科手術や肺炎などで入院して廃用症候群になってしまった人などです。また、それらの病気や手術から2ヶ月以内、病気によっては1ヶ月以内でないと入院できません。そして入院後、回復期リハ病棟に入院可能な日数も病気によって決まっています。

 

要するに、リハビリテーションをすることで機能回復が期待できる疾患が対象になっており、さらに急性期の治療が一段落した後の、最も回復が見込まれる期間を過ごすように制度設計されています。もちろん、同じ病気でも、人によって重症度は様々であり入院期間も人それぞれです。

 

期間が限られているため、入院した時から、退院後の生活を想定して準備をすすめて行く必要があります。急性期病院での医療が「いま、ここ」の状況に対処するものであるのに対して、回復期リハでの医療は「いま、ここ」から「これから先」までを射程にいれて行われる必要があります。

 

回復期リハを要する患者

入院までの日数

算定上限日数

脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、

脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症

腕神経叢損傷等の発症又は手術後、義肢装着訓練を要する状態

2カ月以内

150日

高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頸髄損傷、

頭部外傷を含む多部位外傷の発症又は手術後

2カ月以内

180日

大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節、2 肢以上の多発骨折の発症又は手術後

2カ月以内

90日

外科手術又は肺炎等の治療時の安静により廃用症候群を有しており、

手術後又は発症後

2カ月以内

90日

大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋又は靱帯損傷後

1 カ月 以内

 

60日