脳卒中

脳卒中患者の歩行能力の正確な予測は、脳卒中後72時間以内に可能か?

Is Accurate Prediction of Gait in Nonambulatory Stroke Patients Possible Within 72 Hours Poststroke? The EPOS Study 脳卒中患者の歩行能力の正確な予測は、脳卒中後72時間以内に可能か? J. M. Veerbeek, MSc, E. E. H. Van Wegen, PhD, B. C. Harmel…

No. 147 失語症

失語症 失語症は脳の損傷によっておこる後天性のコミュニケーション障害のことで、ことばを書くことや話すこと、読んで、聞いて理解することができなくなります。原因疾患としては脳梗塞が最多で、他の原因には、脳出血や脳腫瘍、中枢神経系感染症などがあり…

No. 146 脳卒中後の復職について

脳卒中後の復職について 就労中の人が脳卒中を発症した場合、復職も回復期リハでの重要な目標のひとつになります。脳卒中が比較的軽症だと日常生活動作は早期に自立し、FIMが満点になることは容易かもしれません。しかし仕事に復帰するとなると、さらに複雑…

No. 144 ボトックスについて

ボトックスについて 脳卒中後の片麻痺では、筋の緊張が亢進する「痙縮」とよばれる症状を起こすことがあります。上肢では関節を屈曲する筋の痙縮が強くなり腕が曲がったままになり、使えない、痛みがある、という状況になりやすく、下肢では関節が伸びる方向…

No. 140 脳梗塞のEarly CT signについて

脳梗塞のEarly CT signについて 脳梗塞は再発することがあります。発症1年目で5-10%の人が再発するとされており、回復期リハ病棟入院中にも再発する可能性があります。脳梗塞は早期発見が重要です。というのは、近年脳梗塞の治療に劇的な変化が起こっている…

No. 116 脳卒中患者でのイメージトレーニングの効果

脳卒中患者でのイメージトレーニングの効果 イメージトレーニングは、プロスポーツ選手の間では普通にトレーニングに取り入れられています。イメージトレーニングが脳卒中後の上肢機能の改善にも有効かどうか検証した論文を紹介します。 Motor imagery train…

No. 114 反復練習が脳卒中後の筋力におよぼす影響

反復練習が脳卒中後の筋力におよぼす影響 脳卒中によって麻痺が起こると手足が動かしづらくなります。その麻痺がどの程度の麻痺かを表現する方法として、複雑な動きがどの程度できるのかという観点から点数をつける評価方法と、単純に筋力で評価するという方…

No. 110 脳卒中患者にも筋トレは有効

脳卒中患者にも筋トレは有効 リハ業界では過去にさんざん議論になった問題のひとつに「努力を要する活動や筋トレは、脳卒中片麻痺患者に有益か?それとも痙性を増強してしまい有害か?」というものがありました。これについては「筋トレは脳卒中片麻痺患者の…

ミニレクチャー No. 103 脳梗塞の場所と麻痺の関係

市川 博雄:症状・経過観察に役立つ 脳卒中の画像のみかた, 医学書院, 2014.より引用

ミニレクチャー No. 95 脳梗塞の種類

脳梗塞の種類 脳梗塞は脳細胞への血流が途絶えたことによって、脳細胞が死んでしまうことで起こります。その原因によっていくつかに分けられます: 心原性脳塞栓症:心臓の中にできた血栓が脳動脈に流れて血管をつまらせたものです。心房細動によるものが最…

ミニレクチャー No. 68 脳卒中 その6:Pusher症候群について

脳卒中 その6:Pusher症候群について 「Pusher症候群」は、脳卒中後の片麻痺のある患者さんで、麻痺していない側の手足で床や座面を押して麻痺している側へと傾いてしまい、放っておくとそのまま倒れてしまう状態のことです。介助者が傾きを修正しようとして…

ミニレクチャー No. 65 CRPS(複合性局所疼痛症候群)について

CRPS(複合性局所疼痛症候群)について けがや手術の後にはどうしても痛みがでます。ただし、その痛みは傷が癒るにつれて軽くなり、いずれは無くなります。ところが、まれに痛みが傷のわりに不釣り合いに強く、しかも長く続く場合があります。このような状態を…

ミニレクチャー No. 57 脳卒中 その5:偽性球麻痺について

脳卒中 その5:偽性球麻痺について 先日「摂食嚥下リハビリテーションと最近のトピックス」という講演会に参加しました。講師の先生は、聖隷淡路病院リハビリテーション科の重松孝先生です。重松先生は昨年度まで、浜松リハビリテーション病院に勤務されてお…

ミニレクチャー No. 47 脳卒中 その4:失語症について

脳卒中 その4:失語症について 脳卒中の症状として、ことばを扱う能力の障害があらわれることがあります。人の脳は大脳という最も大きな部分が左右ふたつあり、ことばを扱う機能は多くの人で左側の大脳半球に存在しています。この言葉を扱う部分を言語野とい…

ミニレクチャー No. 45 脳卒中 その3:麻痺について

脳卒中 その3:麻痺について 脳卒中による症状で代表的なものに身体の麻痺があります。典型的には右側か左側、どちらか半身が麻痺します。「片麻痺(かたまひ、へんまひ)」と言います。脳はその場所によって担っている機能が決まっており、身体の運動を担う…

ミニレクチャー No. 43 脳卒中 その2 情報収集をしよう

脳卒中 その2 情報収集をしよう 病院で病気を診断したり治療したりするには、患者さんについての情報、病気についての情報を集めます。いわるゆる、主訴や現病歴、既往歴などの情報を収集してから診察や治療を行います。 リハビリテーションにおいても情報収…

ミニレクチャー No. 42 脳卒中 その1

脳卒中 その1 脳卒中は回復期リハ病棟に入院する疾患の代表です。脳卒中について話そうとすると、A4一枚では絶対に書けないので、先延ばしにしてきました。何回かにわけてシリーズ化してお届けします。第一回目はあまりおもしろくはないですが、色々ある病名…